一般内科:全身症状が普段の状態と異なる

普段と状態が異なる

発熱、頭痛、咳がとまらない、のどが痛い、痰がからむ、胸痛、息苦しい、疲れやすくなった、体重の減少、立ちくらみ、吐き気、ひどい肩こり、貧血など、風邪や胃腸炎などの日常的な病気から、内科全般にわたる身体の不調まで様々な症状に対応致します。

地域のかかりつけ医としてプライマリ-診療(初期治療)を行いたいと考えていますので、ささいな事でもご相談ください。

発熱感染症外来

当院では発熱の患者様も来院されています。特に上気道症状を伴う場合、コロナウイルス感染症やインフルエンザなどは頻度が多く、また、発熱が無くても、咳・咽頭痛・頭痛などの風邪症状、鼻水・鼻詰まりなどの花粉症や喘息などのアレルギー症状、嘔気・嘔吐・腹痛・下痢などの胃腸炎症状の方など様々です。感染の伝播が疑われる場合、一般の患者様と同線を分離するなどの感染対策を行う場合がございますので、ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力の程よろしくお願いいたします。

感染症に対する拡大防止のため、当院では下記対策を行っております。

  1. 院内にアルコール洗浄液を設置しておりますので、必ず手指の消毒をしてください。待合室では出来るだけマスクを着用し、大きな声での会話はお控えください。
  2. 医師・スタッフ全員が、手洗い、アルコール消毒、マスク着用、毎日の検温、健康確認などを欠かさず行い、感染予防を徹底し診療を行います。
  3. 診察室の診療毎の除菌はもちろんのこと、各検査機器、治療機器、院内設備においても、使用後は、除菌対応を行っております。清潔保持に皆様のご協力をお願い申し上げます。
  4. 窓や扉を定期的に開放するなど空気をとどまらせないよう院内の換気を常に行っています。また、ウイルスの不活性化を行うため空気清浄機・加湿器などを稼働させ感染予防に取り組んでいます。
  5. 感染対策として当院では出口を2か所用意し、発熱感染症患者様と一般患者様の別ルートの同線を確保しておりますのでご協力の程宜しくお願い致します。

生活習慣病

生活習慣病とは、食事や運動、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関与し、日常生活の習慣の乱れのために悪化する病気の総称です。高血圧・脂質異常症・肥満症などが生活習慣病として有名な病気ですが、日本人の死因の上位を占める、癌や心臓病、脳卒中も生活習慣病に含まれます。

高血圧症

高血圧は収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg以上の場合、または拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上の場合、あるいはこれらの両方を満たす場合と定義されています。高血圧治療の目的は、脳卒中や心筋梗塞などの病気を予防して、健康寿命を延ばす事です。健康な血管の壁は、弾力がありしなやかですが、血圧が高い状態が続くと、血管の壁が傷ついて厚くなり、固くなって弾力が失われた動脈硬化の状態になります。動脈硬化は、脳卒中や狭心症、心筋梗塞などの原因になります。高血圧は自覚症状がない事がほとんどであり、将来の脳卒中や寝たきり、認知症、狭心症、心筋梗塞などを予防するために、高血圧治療が非常に重要です。

脂質異常症

脂質に関する一般的な基準値は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)140mg/dl未満、HDLコレステロール(善玉コレステロール)40mg/dl以上、トリグリセリド(中性脂肪)150mg/dl未満となっています。これらの基準値の範囲から外れた際に、脂質異常症の診断となります。脂質異常症それ自体では特に症状を認めませんが、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などを発症するリスクがあり、これらの疾患を合わせた死亡率は、癌によるものよりも高くなっています。また、病気が発症した際、後遺症などにより介護を必要としたり、生活の質を損なってしまうことがあります。そのため、症状が出ていない時期から脂質異常症のコントロールなどの治療を行う事が非常に重要です。

高尿酸血症

血液中の尿酸が高い状態で、診断基準としては、尿酸の値が7.0mg/dl を超えるものと定義されています。尿酸が高いだけでは自覚症状などはありませんが、尿酸値が高い状態が続くと、結晶となった尿酸が、足の先や関節などに溜まるようになり、激痛を伴う痛風発作が起こります。1度痛風にかかった患者様は、そのような痛みを伴う痛風発作を再発しやすくなります。また、腎臓に尿酸が沈着、蓄積すると結石が形成され、結石が尿管や膀胱に下行する際に、炎症や激痛を伴うような症状が生じる事があります。そのため、症状が出ていない時期からの尿酸値のコントロールが非常に重要です。

メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは内臓脂肪の蓄積を基盤に、糖代謝異常、脂質異常、血圧上昇
など生活習慣病の複数が組み合わさる事により、脳卒中や心臓病などになりやすい病態を示します。メタボリックシンドローム診断基準は以下の(1)を満たし、かつ(2)の中で2項目以上が認められる場合に診断します。

(1)腹囲(おへその高さの腹囲):男性85cm以上、女性90cm以上 (2)脂質異常:中性脂肪150mg/dl以上 または HDLコレステロール40mg/dl未満
血圧異常:収縮期血圧130mmHg以上  または 拡張期血圧85mmHg以上
空腹時血糖異常:110mg/dl以上

メタボリックシンドロームは2型糖尿病になるリスクや心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患をおこしたりする事で死亡するリスクが倍以上にもなるといわれています。また、これらの病気以外にも高尿酸血症、腎臓病、非アルコール性脂肪肝や睡眠時無呼吸症候群といった病気を引き起こす事があります。そのためには適切な運動療法や食事療法による血圧、脂質、血糖値、体重の管理を行うことが非常に重要です。

睡眠時無呼吸
症候群(SAS)

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、無呼吸により質の高い睡眠が取れないだけでなく、高血圧、脳卒中、脳梗塞などの生活習慣病を合併しやすいと言われています。また、SASがあると、肺に空気が入らないため、心臓に戻ってくる血液が多くなり、夜間尿量が増え、睡眠障害と共に夜間頻尿になりやすく、起床時の頭痛、日中の眠気や倦怠感、抑うつ、口渇感、男性の場合は勃起障害などを併発します。また、肥満があると、SASを発症しやすく重症化します。しかし、肥満でなくても他の条件が重なることによってSASが発症し、特に日本人は、肥満の程度が低くても顔面の形態的問題からSASを発症しやすい人種と言われています。

自分では自覚がなくても、いびきや居眠り、寝ている間の無呼吸を家族や周りから指摘される事があるかと思います。睡眠時無呼吸症候群は突然死に繋がる場合もある病気です。

睡眠時無呼吸症候群の検査は睡眠ポリグラフ検査にて行います。指先やカニューレを装着して眠っている間に呼吸状態を測定する検査です。自宅でも取扱い可能な検査機器を使って、普段と同じように寝ている間にできる検査を行い、SASの可能性を調べます。自宅でもできる検査なので、仕事や日常生活をそれほど心配せず普段と変わらずに検査することができます。

「簡易睡眠ポリグラフ検査」

在宅にて検査機器を取り付けて寝ることにより呼吸、呼吸努力、動脈血の酸素飽和度、脈拍、いびき音、体位、体動の測定ができます。検査結果として無呼吸(AHI)が40以上でCPAP治療の保険適応となります。時間的にも費用的にも入院での検査に比べて負担が少なく実施することができます。

SASの治療法

閉塞性睡眠時無呼吸タイプに最も普及している治療法として「CPAP療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法」があり、CPAP装置は保険診療下で貸与することができますが、保険でCPAP治療を受けるためには、定期的な受診が必要となります。お気軽に御相談ください。

不眠症
(睡眠障害)

不眠症は、寝付くのに時間がかかる入眠困難、眠りについても途中で目が覚めてしまい再度寝るのが難しくなる中途覚醒、寝ている時間が短く早く目が覚めてしまう早朝覚醒と大きく3つの種類に分けられます。不眠症とは、これら症状が週3回以上、さらに日中の倦怠感や眠気など日常生活に支障をきたすものをいいます。ただし、不眠症の診断には、不眠症以外の睡眠障害をきたす疾患(睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)、周期性四肢運動障害、概日リズム睡眠・覚醒障害など)によるものでないかを確認する必要があり、その場合は治療法が異なることを理解しておく必要があります。また不眠症は夜間頻尿の原因となりその逆も起こりうることから、何が原因なのかを慎重に診断し治療することが大切です。